2023年02月07日

ぶどう中毒

こんにちは、獣医師の石原です。


気付けばもうすぐバレンタインデーですね。子供の習い事の付き添い中にママ友達と最近の小中学生のバレンタインチョコレート事情の話題になり、そこから脱線してワンちゃんネコちゃんに有害な食べ物の話になりました。


チョコレート、カフェイン、ニンニクやネギ類はワンちゃんネコちゃんが食べては危険な物として有名ですが、意外と危険だと知っている人が少ないんだなと感じた食品がありました。


それは、ぶどうです。


作用についてはまだはっきりと解明されていませんが、ぶどうは少量でも中毒症状を引き起こす可能性があります。感受性には個体差がありますが、腎機能障害が急激に進み、命に関わる事もあります。


主な症状としては、数時間以内に嘔吐が見られます。他にも食欲不振や下痢、震え、呼吸が早い、元気がない、尿量の減少が見られる事もあります。


生のぶどうだけでなく、ぶどうの皮や種、ジュース、レーズン等も中毒を引き起こす可能性があります。もしワンちゃんネコちゃんがこれらを食べてしまった、または食べたかも知れないと思われる場合は、症状が見られなくてもなるべく早くに病院を受診しましょう。可能であれば、食べてしまった時間、ぶどうの種類や状態(///レーズン/ジュース等)、食べた量をお伝えいただけると対応を決めるに当たって助かります。嘔吐や下痢が見られる場合は、回数を記録して、出た物も持参していただけると良いです。


危険な食べ物の誤食は、予防対策がとても重要です。日頃からワンちゃんネコちゃんが食べてしまうと危険な物に関してご家族の間で認識を共通しておきましょう。親戚の方やお友達が遊びに来た時にぶどうやレーズンを含んだ物をお出しする場合にも、ワンちゃんネコちゃんの口に入らないよう予め注意を促しておくと安心ですね。皮や種の処分にも十分気をつけて下さい。しっかり包んで蓋付きのゴミ箱に捨てる等、ワンちゃんネコちゃんの手や口が届かないように注意しましょう。

posted by ベルどうぶつクリニック at 15:16| 東京 ☁| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする